色素の薄いボブショートの髪、灰色がかった青い目、細い首。薄く開いた唇からのぞいた白い歯や、しみの無い肌。これがわたしという人間だと認識するのに時間がかかった。これはわたし。わたし。フロウと言う名の、記憶のない人間。
タイル張りの浴室の、鏡の前に立ち尽くす。体に合わないシャツを着た少女がわたし。何度も何度も確認する。わたしの名前はフロウ。わたしに記憶は、無い。
裸足で浴室から出ると、ソファーに寝転がった男がいた。わたしに気付いて気怠げに体を起こし、てっぺんからつまさきまで見て、またソファーに体を埋めた。その向かい側のソファーに座って膝を抱えた。同じように、つまさきからてっぺんまで見つめてみる。
「……どうした」
いぶかしげに聞かれたので、なんでもないと首を横に振った。彼は不思議そうな目をしていたけれどそれより眠気が勝ったらしかった。彼はそのまま瞼を閉じて眠ってしまった。
わたしは彼の本当の名前を知らない。ただ、レリックと呼んでいる。
タイル張りの浴室の、鏡の前に立ち尽くす。体に合わないシャツを着た少女がわたし。何度も何度も確認する。わたしの名前はフロウ。わたしに記憶は、無い。
裸足で浴室から出ると、ソファーに寝転がった男がいた。わたしに気付いて気怠げに体を起こし、てっぺんからつまさきまで見て、またソファーに体を埋めた。その向かい側のソファーに座って膝を抱えた。同じように、つまさきからてっぺんまで見つめてみる。
「……どうした」
いぶかしげに聞かれたので、なんでもないと首を横に振った。彼は不思議そうな目をしていたけれどそれより眠気が勝ったらしかった。彼はそのまま瞼を閉じて眠ってしまった。
わたしは彼の本当の名前を知らない。ただ、レリックと呼んでいる。
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