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 存在し得ない物が存在して、あり得ないことがあり得る。だからこそ私はここに来たのだ。
「その子は」
 アマザカリはずんずん進む。
「その子は、アンタの腹を突き破って生まれてくるだろうな」
 私の腹を蹴る子供は何も知らず、藻掻くだろう。人の体の中は住み続けるには狭い。だから藻掻いて藻掻いて、外の世界に一人立とうとするだろう。その時私はきっと息をしていない。
 私は私の腹を撫で嘯いた。
「それで良いんだ」
 もとよりそのつもりなのだ。私は生きるつもりなど毛頭無い。この子さえ無事に生まれれば何も問題はない。ただ、そう、私が死んだ後、この子がどうなるか、それが今となっては唯一の心配だ。
「夜街の住人は、たとえ外の世界に出たとしても、その縁は切れないという」
 諦めたようにアマザカリは言った。
「アンタが死んだのなら、その縁は、きっとその子が受け継ぐんだろうよ。どんな形であれ。その子は夜街に呼ばれてやって来る。帰ってくる。なぜなら夜街がその誕生を許したからだ。夜街は、一度許した者にはとことん甘いからな」
「まるで人のような物言いだな」
「そりゃそうだ。夜街は生きてるんだ」
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