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Bernadette
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・船に乗ると、老人はにっこり笑った。彼の向かい側に腰掛けると、老人は思ったよりも力強い動作で櫂を手にして船を漕ぎ出した。

・川を下る船はいつか、海へ辿り着くのだ。

・青く薄い、透明な円盤だった。円盤と言うには少しだけ歪み、表面は波紋のように揺らいでいる。頼りないほど薄いそれをそっとつまみ光に透かすと、海の中から空を見上げているようだった。

・作品展に出す作品を描かなければならない。
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・常にガスマスクを身につけている男。
・ガスマスクをつけていない時、つけられない時は、タオルやマフラー、シュマグで顔を隠す。
・とにかく、人に顔を見せたくない。
・何かで顔を隠さないとまともに人と話せない。声も発することが出来ない。
・恥ずかしがり屋とかそういうレベルではない。
・顔を隠している時は普通に喋る。口汚く罵ることも出来る。でも顔が露出した瞬間声を出さなくなる。不気味。
・ガスマスク装着時とそうでない時の二面性の酷さ。筆談なら出来るが、その時の口調は装着時とは似ても似つかない。
・顔は大怪我を負ってボロボロだと思う。目から下、つまり頬の辺り。火傷でも良いかもしれない。
・食事時も外さない。食事は基本的に一人で食べる。
・若干不気味がられている。


 あの廃工場群に住むガスマスク男は危険だと皆口々に言うが、ベラベッカには関係のないことだった。
 男は言う、「なんでお前は毎日毎日ここに来るんだ」「ここはガキの来るところじゃねえ」「食っちまうぞ」しかしいくら言われても脅されても、ベラベッカは毎日足を運んだ。
 廃工場がいくつも連なった中をたった一人の男を探して歩くのは十二歳のベラベッカには大変なことだったが、だんだん男のいる場所が分かるようになった。

 シャワーを浴びたばかりの男は上半身裸のまま、タオルを頭から被って浴室から出てきた。顔を隠しながら荒っぽく頭を拭い、そのままタオルを顔に巻き付ける。ガスマスクをつけていない男はベラベッカから視線を外し、すう、すう、と呼吸をする。息の仕方を忘れ今思い出しているような動作だった。
「……なんでここにいるんだ」
 蚊の鳴くように小さく、掠れた声だった。いつもはガスマスクでくぐもっている声は、実際に聞いてもどこか錆びた金属のような、不思議な音を伴っている。ベラベッカは部屋の隅に座り込みながら無言で顔を立てた膝に埋めた。
 ベラベッカに答える意志がないのを見て取った男は大きく溜息をつくと、ぼろぼろの冷蔵庫を開けていた。
・雪
・豪雪
・吹雪
・目の前が見えない中を歩いていく
・ブーツ
・雪下ろし
・水筒に入ったロイヤルミルクティー
・ストーブの暖かさ
・暖かい部屋の机の前で教科書を広げる
・みかん
・こたつ
・雪降る窓辺
・赤い箱に入ったチョコレートを静かに食べる
・べしょべしょの道を歩く
・クレープを頬張る
・今日はクレープ安いよ!
・コートを着る
・マフラーを巻く
・廊下は寒い
・明るい夜
・光が反射して眩しい夜
・こんなにも眩む
・ホットミルクの味
・砂糖ざらざら
・雪の積もる音
・どんどん白くなっていく目の前が
・寒さに赤くなった頬
・傘

その他
・漂う
・携える
「昔、片腕をなくしたんだ。そのせいかもな」
 そう言った彼の両腕は健在だった。それを見越していたかのように男は笑う。ああそういうことか、と思い至った。
 片腕を亡くすことは辛い。


・煙草に火をつける場面から始まり、煙草に火をつける場面で終わる。あるいは、火を消す場面。
・なくした片腕とそれに付随する話。
・待ち続ける。人が来ることを待つのではなく、人が来ないことを待ち続ける。来ない人が来ることを待つのでもない。人が来ないように、来ないことを確認して、その人は死んだと言うことを自覚したい。
・重い煙草を吸い続ける。山になる煙草の吸い殻。
・多分、最後までこの人は待ち続けるんだろう。来ない人が来ないことをただ、ひたすらに。
 愛した女を食べるとはどんな気分なのだろう。

ループタイ入りの箱を見つける→開けない→来客→人魚の肉が欲しいと言う女性→少し待って欲しいと言う→どうして自分を同席させたの?→判断出来なかったからだ→人魚の肉を食べさせて良いのか?

「どうして僕に、そんなことを聞くんですか」
 今まで一度だって彼は自分の収集物について、夏野に意見を求めたことはない。彼の物は彼の物であり、収集物をどう扱うかも全ては彼が決めることだからだ。人魚の肉が入っているのだという小さな壺も手放す手放さないは、冬峰が決めることのはずなのだ。
 彼は真剣な目で夏野を見ていた。
「判断出来なかったからだ」
「そんなことを、僕に判断出来るとでも」
「出来る出来ないの問題ではない。させたいんだ」
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